唐松岳~不帰の嶮~白馬三山縦走
山行日 2019年9月14日(土)~16(月)
参加者 男3人・女1人・計4人
<コースタイム>
14(土)04:00自宅~各自PU~09:30八方第2P~10:59ゴンドラ終点
11:05リフト終点~11:15八方池山荘~12:30八方池~
15:00唐松岳頂上山荘泊 (歩行4h10)
15(日)06:18唐松岳頂上山荘発~06:30唐松岳~不帰の嶮/三峰~二峰~
09:04不帰一峰の頭~11:20天狗の頭~12:00天狗山荘~
12:52鑓温泉分岐~13:37鑓ヶ岳~14:33杓子岳~
16:00白馬岳頂上宿舎泊
(歩行9h40)
16(月)04:45白馬岳頂上宿舎発~05:20白馬岳(御来光)~
06:00白馬岳頂上宿舎(朝食)07:00~09:56白馬尻小屋~
10:56猿倉荘=タクシー=八方第2P~帰宅 (歩行5h10)
<報 告>
当初は10月5日(土)~7日(月)の計画でざいるに山行案内を載せ、3人の参加申込があったが、山行部より「この時期は雪が降る可能性があるので、不帰の嶮は難しいのではないか」とアドバイスがあり、前回2008年9月26日(金)~28日(日)で五竜岳~唐松岳縦走を目指した際、5cm以上の積雪で五竜岳には何とか登ったが唐松岳への縦走を諦めた経験があるので、雪のリスクの少ないこの3連休に山行日を変更し再提案した。その結果2人は既に別の予定がある等の理由でキャンセルされ、残る1人と2人だけででも行く事にした。すると同じ様な事情で参加者が減った別のパーティーから連絡があり、急遽4人で行く事になった。最初は金曜の夕方に出て安曇野にある知人の山荘に前夜泊の予定だったが、メンバーの1人が仕事の都合で金曜日は出発出来ないと言う事なので、土曜日の早朝4時に出発する事になった。
14(土)
4時に自宅を出て順次PUして八方に向かった。3人で2時間毎に運転交代出来たので、9時過ぎに八方第2Pに着き、到着後すぐにゴンドラ・アダムとリフトを乗り継いでリフト終点の八方池山荘まで行く事が出来た。
八方池山荘~八方池までは、日帰りを含めた大勢の登山者がいて、特に八方池の周りでは雲の切れ間を待ち池に映る白馬三山の雄姿を見ようとする人達で賑わっていた。ゴンドラとリフトを乗り継いで簡単に登れる手軽さが
人気の様だ。我々4人も暫く待ったが中々綺麗には晴れないので諦めて唐松岳頂上山荘に向かった。
山荘では「今シーズン最高の混雑で1部屋8人以上です」と言われたが、我々の部屋は6人だけでゆったり横になる事が出来た。とは言え、昔ながらの重い綿の布団と人いきれとで暑苦しくよく眠れなかった。
15(日)
5時半からの朝食に合わせて4時過ぎに起きたので、寝不足気味のまま唐松岳へ向かう。10数分で唐松岳山頂に着き、そこから見る不帰の嶮の険しさに圧倒された。鹿島槍ヶ岳~五竜岳~唐松岳への稜線が雲に見え隠れし、彼方には剱岳~立山連山や南アルプス・八ヶ岳・富士山も雲の上に頂を連ねている。その大展望を切り裂く様に続く不帰の嶮。そしてその先には白く輝く白馬三山。今日中に白馬山荘に着けるだろうかと不安がよぎる。何しろ急に山行日を変更したので鑓温泉小屋が予約出来なかった。しかも途中にある天狗山荘は建て替え中で宿泊出来ないので白馬山荘まで行くしかない。破線のルートだが意を決して不帰の嶮にアタックを開始する。
三峰へは難なく行けたが、二峰は危険表示がされている通り中々険しく、狭い岩場の急登で鎖を使いながらですれ違いもままならない。距離は短いが穂高のジャンダルム越えを彷彿させる厳しいものだった。一峰の頭で来し方を振り返ると改めてその険しさを痛感した。そんなルート上でライチョウの親子が7~8羽岩場で生活していた。
一峰の次は天狗の大下り(我々にとっては大登り)が待っている。花崗岩が崩れたガレ場でここもまた破線のルートになっている。不帰の嶮を緊張の連続で抜けて来て疲れた体にはこの登りはザレて厳しいが、それでも登りなので怖さは薄い。30分程で登り、ここからはやっと安心して歩けるルートになった。天狗山荘は職人不足で建て替え工事が遅れていると言う。来年のシーズンには間に合わせたいとは言っていたが…。
鑓温泉小屋への分岐を過ぎ、最後の一踏ん張りと白馬三山に向かう。今日の宿をどこにするか、一応白馬山荘は予約してあるが人気の宿なので昨日の唐松岳頂上山荘以上の混雑が予想される。ゆっくり休みたいので先ずは村営の白馬岳頂上宿舎で混雑状況を聞いてから判断する事にして鑓ヶ岳~杓子岳と進む。久しぶりに登る2座は思いの外厳しかった。
やっと白馬岳頂上宿舎に着き混雑状況を聞くと「空いてます」との事。白馬山荘をキャンセルしこちらに泊まる事にした。労山会員割引―500円。
部屋は上下2段ベッドで16人収容だが、我々4人だけの貸切。食事もビ
ュッフェ形式で、何より野菜料理のメニューが豊富で沢山食べられるのがありがたい。1口大のケーキも5~6種類あり心行くまで味わった。
16(月)
4時過ぎに起きて白馬山頂へ御来光を見に登る。残念ながら雲に隠れて日の出は見られなかったが、朝の清々しい空気の中で赤く染まって行く空を見るのは良い物だ。
下山コースは「白馬大池へ回りたい」と言う希望もあったが、午後から天気が崩れる予報なので、それより2時間程短い大雪渓を猿倉へ下る事にした。花畑の葱平もこの季節にはアキノキリンソウが目立つばかりで寂しく、大雪渓も痩せてクレバスがあちこちに出来ていて雪渓を歩くのはほんの5分程。後はただひたすらにすれ違いもままならず滑り易く危険な細い秋道を下る。
10時頃に白馬尻小屋に着き、休憩していると小雨が降り出して来た。11時にタクシーを予約しておいて下山を急ぐ。幸い雨はすぐに止み、猿倉から八方第2Pまでタクシーで戻り、隣接する八方の湯で汗を流し帰途に就く。少し断続渋滞には巻き込まれたが8時半頃には無事帰宅出来た。
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